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ジャパンイズム/比島之櫻〜第二回〜

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インタビュー
2016年06月08日

ジャパンイズム/比島之櫻〜第二回〜

このインタビュー企画は、海外で就労する願望のある若い年代の日本人に向けて、海外での仕事はどのような物かを伝えていく事に重きを置いております。第二回目はTsukiden Electronics Philippinesの半澤一磨氏です。

 

半澤一磨(はんざわ かずま)

1964年生まれ、福島県福島市出身。日本大学経済学部経済学科を卒業後に1989年、アルプス電気(株)に入社。その後1993年に月電工業株式会社入社し、1995年、月電エレクトロニクスフィリピン出向、2010年月電エレクトロニクスフィリピン社長就任、2012年月電エレクトロニクスフィリピン会長就任、2012年月電工業株式会社社長就任、そして現在に至る。フィリピン、日本を行き来して主として新規顧客対応、新規事業開拓に注力、製造業のみならず、ロジスティック、人材派遣紹介、ソフト開発などの事業も推進中。今後も更なるフィリピンでの事業拡大を計画している。趣味はスキューバーダイビング。ゴルフ。

 

「ジャパンイズム/比島之櫻」第二回 Tsukiden 半澤一磨氏

 

・Tsukiden Electronics Philippinesと半澤一磨氏のフィリピンでの歩み


フィリピン法人を1970年代に設立。当時は現在の主な事業である電気部品関係ではなく、大理石を取扱う商社として創業された。1987年から日本側での主な事業である弱電、エレクトロニクス事業をフィリピンにて開始。半澤氏は1995年にフィリピンへ渡り、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクの組み立て事業の立ち上げに携わる。現在はこの事業は行われていないが、あらゆる電子部品の組み立て事業を引き続き行っている。現在、フィリピン側のマネジメントはフィリピン人社長を据える形でローカライズに成功している。

 

 

・Tsukidenがフィリピンに進出するに至ったきっかけは?


フィリピンに進出する事になったきっかけは、現在の主な事業である電気関係の事業を立ち上げる事は目的ではありませんでした。私の父が競馬好きな人間で、フィリピンを訪れた際にフィリピンの競馬場に訪れたのですが、馬がやせ細っていて元気が無い。そんな現状を打開できないかと考え、地元の福島で代議士に相談した所、当時の首相であり、馬主としても有名であった田中角栄氏の優秀な持ち馬を二頭、種馬としてフィリピンの競馬界に寄付をした事がきっかけとなりました。そしてこの寄付を行った結果、政界や財界等、各界の実力者とも繋がり、それがフィリピンでのビジネススタートには大変大きな助けになりました。

 

 

・日本、フィリピン間での労働環境の違いを感じる事は何ですか?


私自身は日本、フィリピン、中国で工場運営の経験がありますが、日本に比べて人材が豊富だと言う事が一番の違いだと感じています。人口の増加に伴い、あらゆる人材の獲得が容易に行えるので、能力の高い人材を欲している時にそれほど雇用で困りません。工場では特にオペレータークラスの採用をする場合ですね。更には採用後、人材の質が高いという事も言えます。フィリピンでは大学進学率が比較的高いので、エンジニアの専門知識を備えた人材が豊富、且つ大卒であれば英語が喋れると言うメリットもあり、仕事に対しての考え方等も含めて教養の高さが伺えます。この様にフィリピンは能力の高い人材が豊富というのが事実であり、一般的に日本で持たれているフィリピンのイメージとは違うという事を、もっと多くの人に理解してもらいたいですね。

 

 

・フィリピンで長期的に経営をされる上で、存続させるためのポイントは何ですか?


我々の様な規模の企業の場合、日本から人材を次々と送り込んで運営する事がコスト面で非常に困難です。フィリピン拠点を持つ、大手日系企業の場合は数年程で社長が交代したりするが、我々はローカライズする為にフィリピン人のリーダーシップを持った人材を発掘する所から始めます。そして育成し、経営を任せる段階まで持っていき、日本人駐在員をあまり必要としない環境作りをします。しかし育成し、せっかく理想の環境が完成したとしてもフィリピンでは向上心の高い人材は、より条件の良い会社、より自分の能力を活かせる会社に移籍する事態が多々起こる傾向にあります。その問題の対策として弊社は、子会社を立ち上げ、責任者として抜擢すると言う手法で人材の流出を防いでいます。こうしてローカライズ、人材の確保を行い、フィリピン人と信頼関係を築くと言うのが弊社のカラーです。

 

 

・人材育成は具体的にどの様な事を行っていますか?


常に弊社ではフィリピン人従業員を日本へ派遣し、日本の文化、サービス等のクオリティの高さを見せる事を行っています。サービスのクオリティとは時間を守る事の大切さ、細部まで行き渡る気配りの細やかさ等の他の国では体験できない日本クオリティを実際に行き、見て、肌で感じさせてカルチャーショックを与えるという事ですね。どの様な形で行うかと言うと、二人から三人の社員を派遣し、日本でトレーニングをつむのはもちろんですが、街で電車に乗せる、物を買う等の日常を体験させる事も重視しております。電車であれば定刻通りに到着、遅延がある場合は細やかなアナウンスが行われ「お客様本位」で考えられているサービスがある。また、コンビニで買物をするにしても店員一人一人の気配りの高さや、商品一つ一つの利便性からも「お客様本位」で考えられたサービスが存在し、触れる事ができます。そしてその体験、経験をフィリピンに持ち帰らせることで、社内全体に良い影響を与えています。

 

 

・日本での雇用に関して、日本の新卒生に求めている事は何ですか?


毎年10名程の新卒社員を雇用していますが、「ものづくり」の企業としては「ものづくり」が好きな人、何かを作って世の中を豊かにしたいと思っている様な方を第一に求めています。ただし、第一前提という事であってコミュニケーション能力が無くても良いという訳ではありません。一般的にエンジニアは物静かな方が多い傾向にあるのですが、その点もある程度は欲している所ではありますね。このコミュニケーション能力に置いてはフィリピン人に習う点は多くあると私は感じていて、我々日本人は「察する」事を美しいとしている節がある。対してフィリピン人はまず言葉を発する事から始まるという考え方で、まさにコミュニケーションありきで物事を進めていきます。例として、私がフィリピンで社員に対して面白い話をスピーチすると会場が盛り上がったりするのですが、日本で面白い話をスピーチしても何の反応も無いのです。この様にたとえ上司に対してであっても正直に質問や発言のできる環境、こう言った環境をつくる事で働きやすさや、商品、仕事の質の向上にも繋がっていくのではないでしょうか。

 

 

・グローバル化する社会における、日本の英語学習に関してはどうお考えですか?


英語の勉強に近道は無いと思います。広告等で良く目にする様になった寝る前に短時間、聞くだけで英語が喋れる様になるという学習法を私はあまり信用していません。やはり英語に関する知識の蓄積を勉強で図り、反復して覚える事で習得できる物なので、まずは近道が無い事を自覚してから面倒な学習に励んでいくしか無いのです。そして最終的には実践する為に英語を使わざるを得ない様な環境に身を置く事、渦中に飛び込む事が一番大切なのではないでしょうか。そんな環境を求めている方にはまさにこのフィリピンがうってつけですね。国民全体の英語習得率が非常に高い水準で保たれていて、更には新聞、ニュース、広告に至るまでが自国語のタガログ語よりも高い割合で使用されていたりする。そして仕事をする環境でも英語を使用するシーンが多くみられるので、将来的にグローバルなフィールドでビジネスをしていきたいという事であればこれ以上無い練習場所にもなる事でしょう。

 

 

・英語の練習をするには、どの様な練習方法が効果的でしょうか?


練習する為にはもちろん、渦中に飛び込むという意味ではフィリピンに来て生活するだけでも、日本にいるよりは練習になる事は間違いないと思います。しかし時間とお金に余裕が有るのであれば古城さんの運営している様な英語学校に入学するのが最も効率が良いでしょう。生活していて、わからない英語の表現があった場合は授業で質問する。この質問する機会が有るのと無いのでは大きな効果の差があります。そしてある程度の基礎英語能力が身に付けば、現地で働くと言うセカンドステップに移行する事が良いのではないでしょうか。職種によって頻繁に使用する単語等も変わるでしょうから、そこで専門的な英語を身につけていけば自分の強み、武器になりますしね。

 

ブロトピ:フィリピン社会の現状に関して。

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